[分社経営を考えた基本]
前分社グループ 代表 酒 井 邦 恭
「なぜ分社経営を考えられたのですか?」
そう、或る方に尋ねられました。
私が「分社経営の創始者」だと、朝日新聞の事典に出ているからだと思います。
そのお話をしましょう。
まず、生きてゆくためには、お金が必要です。
そのために、人間は働かなければなりません。
しかし、人間は一人では生きられない。協力してゆかねばなりません。
一方で、人間は「一人で好き勝手」にやりたい。自分で決めたいのです。
お金も大事ですが、好きなように仕事したいのも人間です。
この矛盾をどう解決したらよいか。そればかり、私は考え続けたのです。
その答えが「分社」でした。
会社が出来て、大きくなる。大きくなると、人間が増える。
頭のうえに他人が乗っかって、自由度が減る。自分で決められない。
「分社」では、出来る限り権限を委譲する。
そして、子どもが育って大人になるように、成人したら独り立ちする。
「成人」の手助けを、早いうちから行うのです。
一人でも多くの「成人」を作り出す。それが「分社経営」の基本です。
1つの大きな会社がいいか、沢山の小さな会社がいいか。
我々は、後者を選びました。
それで得たお金をどう使おうと、個人の自由です。
私たちはこの考え方でやって来ました。
そして、これからも変わりません。
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